インプラントのトラブル・失敗について ~手術時の医療ミス~

前回のブログで、手術前の診断、設計によるインプラント治療の失敗について書かせて頂きましたので、今回は、手術時の医療ミスによる失敗の原因についてお話しさせて頂きます。

手術時の医療ミスに関しては、どんなに技術を持ち、経験を積んだドクターであっても、人間がする手術である以上100%防げるというわけではありません。

これは、インプラント治療にだけ言えることではなく、従来の治療法においてもいえる事です。

インプラント治療は、従来の治療法と比べても、非常に安全でかつ余地性、機能性に富んだ治療法なのですが、本当にインプラント治療を行えるドクターは、実はまだまだごく少数であるという現状もあります。
確かな技術と知識を身につけ、多くの経験を積んだ歯科医師に、適切な材料と環境で行ってもらうためには、患者様自身も適切な歯科医師を選ぶ目を持たなければいけません。

インプラント治療が失敗してしまう原因・要因を患者様自身もしっかりと把握したうえで、信頼できる歯科医師を選ぶことが大切だと思います。

以下は、手術時のトラブル、失敗の主な原因です。
●手術時の血管や神経の損傷
血管を傷つけてしまうと大量出血を引き起し、また神経を傷つけてしまうと、麻痺や感覚異常が合併症として表れてしまいます。
事前のCT撮影はもちろん、血管や神経などがどこを走っているのか、ドクター自身がしっかりと理解した上で手術を行う必要があります。
また、ドクターの技術的な問題により、正確な位置、正確な深さにインプラントを打ち込む事が出来ずに血管や神経を損傷してしまうケースも多く見かけますので、ドクターの実績、経験もしっかりと調べたうえで受信することをおススメします。

●インプラントが骨に固定しない
インプラントは、骨に埋め込んでから一定の期間を経て、骨に固定(癒着)することで、歯の根と同じように被せ物を支えられるようになりますが、まれにインプラント体が骨に固定せず、抜け落ちてしまうことがあります。

考えられる原因としては
・人工歯根を装着する骨の量、密度が不十分であった
・手術時の歯科医の技量不足
・手術時の衛生状態
等が挙げられますが、どれも手術前のCTによる骨の量の把握や、技師の経験不足、衛生に対する意識不足から発生しえる失敗です。

●手術時の感染
信じられないことですが、最近はインプラントを手術室ではなく、一般の治療室などの衛生状態が不十分な状況で行われるケースも多いようです。
インプラント治療は外科的手術を伴うため、通常の歯科治療以上に衛生面での配慮が必要です。
手術中に使う器具はもちろん、手術衣も完全滅菌して手術に臨まなけばいけません。
専用オペ室があるかどうか、消毒滅菌へのこだわりなどをチェックして医院選びを行うのがポイントです。

当院では、20年の実績と経験をもとに、最適な材料と環境でのインプラント治療を提供しております。