できるだけ歯を残すために ~GTR法(組織誘導再生法)~

先日のブログで、日本人が歯を失う二大原因は、むし歯と歯周病でであるという事を書かせて頂きましたが、実は、現在、虫歯は治療技術の進歩によって減少の一途をたどっていますが、歯周病と診断されている患者様の割合は、年々増加しています。

また、歯周病の場合は歯を支える骨が溶けてしまうため、一度に複数本の歯を失う事もありますので、虫歯に比べて被害が大きい病気であるともいえます。

歯周病は、初期段階では自覚症状もないためになかなか気づくことが出来ず、おかしい!と思って歯科医院に駆け込んだ頃には、もう既に重度の歯周病で抜歯宣告を受けてしまうケースも珍しくありません。

当院では、そのような場合、インプラント治療のご説明の前に、出来るだけ歯を残すためのご提案をさせて頂いたおります。

重度の歯周病の場合の治療法としては、歯周外科治療や、GTR法やエムドゲインなどの高度な再生療法が必要となりますが、本日は、このうちの”GTR法(組織再生誘導法)”について書かせて頂きます。

GTR法とは・・・

歯周病などによって破壊されてしまった歯根膜や歯槽骨などの歯周組織の再生を誘導する治療法です。

一度歯周病によって破壊されてしまた歯槽骨は、歯周病治療を行っても再生することは出来ません。

何故なら、歯槽骨自体は自然再生能力はあるのですが、歯槽骨の再生スピードよりも歯肉の再生スピードの方が速いために、その歯肉が本来歯槽骨が再生されるスペースを塞いでしまうからです。

GTR法は、歯槽骨や歯根膜が回復するまで、そのスペースに歯肉が入らないように、 メンブレンという”膜”を張って保護することで、歯周組織の再生を行う治療法です。

保護された歯槽骨は、だいたい1ヵ月に約1mm程度の速さで再生しますので、歯周組織を回復する手段としては非常に有効な手段ではありますが、膜を設置する手間や、膜を設置するための高度な技術を要することから、この治療自体を行っていない歯科医院も多いです。

また、症状によっては適用出来ない場合もございますので、まずは信頼の出来る歯科医院にご相談されることをおススメいたします。

当院では、インプラント治療はもちろん、出来るだけ歯を残すための最善の治療を提供しております。