インプラントとは人工の歯根⑦

インプラントについて、定着率が悪いとか、痛みや腫れがひどいとかといった恐怖感をもっている方がおられるようですが、それはまったくの杞憂です。インプラントは1年もてば、10年ぐらいはもつというデータもありますし、手術が成功すれば痛みなどありません。定着しないのは、手術してだいたい1~2週間でわかります。その場合には炎症を止めてから、再度行えば大丈夫です。

では何本までインプラントを入れても大丈夫かということになります。なかには上手な先生がおられて10本以上を一度にという場合もありますが、まずは1本か2本ぐらいずつ手術していくのがよいと考えます。その結果として10本以上実施できるのであればすばらしいことです。

インプラントは、まず1本入れてみて適合したら増やしていくのが、いちばん無理のなり、賢い利用法でしょう。
1本の具合をみて、インプラントが可能な体質だとわかれば、先生と相談してすばらしい自分にあったプランをたてていくことを、おすすめします。
インプラントに対して、体質的に拒否反応を示す患者さんもなかにはおられます。ひどい金属アレルギーの方は少ないのですが、基本的に免疫力があるかないかによって決まるのではないかと推測します。

たとえば、ひどいリウマチの方、骨粗鬆症の方、糖尿病の方などは、手術が成功して全く痛みがなくても、きっちりと定着しないことがあるようです。このような患者さんには、インプラントを支える基礎体力がないように思われます。体に重篤な疾患のある人は、やはり実施が難しくなります。